第6話『思い出コロッケを食い尽くす!』
2006年02月18日放送
■第6話あらすじ
喰いタン、高野聖也(東山紀之)らは、外食チェーン会長の野々村重蔵(金田龍之介)に、20年前に食べた思い出のコロッケを探して欲しいと頼まれる。
だが、そのコロッケ店・亀屋があった狸橋商店街は再開発の荒波をかぶっており、店も移転して見当たらない。
出水京子(市川実日子)は、ネットを使って情報収集を試みるが、コロッケ店探しを止めろとの脅迫電話が掛かり、イヤガラセを受け始める。緒方桃(京野ことみ)と五十嵐(佐野史郎)に相談した聖也と野田涼介(森田剛)は、20年前、狸橋商店街で転落変死事件があり、それに亀屋が関係していると知る。
【あらすじ】
ホームズエージェンシーメンバー一同はそろってレストランで食事。すでに人一倍食べていた”喰いタン”高野聖也はオムライスを追加する。オーダーをキャンセルする出水杏子。「働かざるもの食うべからず」と聖也にダメ出し。それに対し「腹が減っては戦は出来ぬ!」と聖也は言い返すが聞き入れられず・・・。
レストランでの食事中に聖也達に声をかけてくる一人の老人。老人の名前は野々村重蔵。
外食チェーン会長だった。そこでは格別なんの依頼も無かったが、後日彼からの迎えの車がホームズエージェンシーにやって来た。高級車で彼の家に着くと、メイド服を着たメイドが出迎えた。「いらっしゃいませ、お客様」涼介はその言葉にデレデレ。
豪華料理でもてなしてもらえる!と心が躍る聖也達。ところが野々村が聖也達に出した料理はただのコロッケ一個。もてなすために聖也達を呼びつけたわけではなかった。野々村はホームズエージェンシーに探偵として依頼をしてきたのだった。
「これに似たコロッケを探しているんです。それが私の依頼です。」
そのコロッケは隠し味にパセリを使っていた。コロッケを口にした金田一少年(須賀健太)は「これ、どこかで食べたことがある」と首をかしげる。
聖也の食べ物に対する嗅覚で、ある商店街へとやってきた聖也と涼介のコンビ。しかしそこは再開発されたため、昔の面影はまったくなかった。肉屋の店員にコロッケの事を聞くも、当時コロッケを売っていた肉屋のことも住んでいた人たちのことも知らないとの答えしかなかった。
そこで二人は「人海戦術」を試み、コロッケを買い集めることにした。そんな折、聖也に近づく何者かの気配。「誰かが僕のコロッケを狙っている」と勘違いのようだが鋭く反応する”喰いタン”・・・。
捜索を続けるホームズエージェンシーの電話が鳴った。
「コロッケ探しをやめるんだ。やめないと後悔することになる。」という脅迫電話だった。
肉屋回りをしていた涼介、偶然にもコロッケを買う五十嵐と出会った。求めている亀屋のコロッケの話を五十嵐に聞くと、「あそこは美味かった!」と意外な答えが返ってきた。詳しく聞こうとする涼介。ところが五十嵐は何かを隠すかのように、それ以上は何も答えなかった。
事務所に戻った涼介。買い集めたコロッケを並べつつ、五十嵐と会ったことを京子に話す。「コロッケは五十嵐さんにも思い出の味なんだ。」そこへ聖也が戻ってくる。
そしてパセリ入りのコロッケを探そうとしていると、今度は注文もしていないうどんやピザの出前が届く。脅迫電話に嫌がらせの出前。気を取り直してコロッケ探しに戻ろうとする聖也と涼介。さらに今度はバイクのタイヤをパンクさせられていた。だんだんと近づいてくる黒い影・・・。コロッケを探すだけで嫌がらせを受けることに、何かしらの事件性を感じる一同。
そのころ五十嵐は『横浜市狸橋商店街における斉藤ベーカリー店主殺人事件』に関する書類を見ていた。それを見た桃が「20年前の事件じゃないか。」と五十嵐を怪しむ。
桃と五十嵐に被害届けを出しに来る涼介たち。依頼者の名前を聞いた五十嵐は、20年前に狸橋商店街に都市再開発計画が持ち上がった際、地元の反対派の中心人物であった斉藤が謎の死を遂げたことを語った。警察は地上げ屋のヤクザ達を疑い調べるも、証拠がなく、容疑者の地上げ屋の男にもアリバイがあったため、斉藤の謎の死は自身の経営するパン屋の業績不振による自殺として片付けられた。
「ただ、斉藤さんが亡くなってすぐに、今度は亀屋コロッケ店の主人鶴田さんが姿を消した。地上げ騒動に嫌気がさして引っ越すと言っていたがその引越し先を誰にも告げていない。」と続ける五十嵐に、もしかして、友人だったコロッケ屋の鶴田が斉藤さんを殺したのでは?との疑念がわきあがる。
「ひょっとして20年前の殺人が発覚するのを恐れて俺たちに嫌がらせを?」と勘ぐる涼介。「20年前の殺人ですから、もう時効が成立しているんじゃないですか?」と聖也。それに対し「去年の正月から殺人の時効は25年になったんだよ!」と返す涼介。
そこに桃がその法律が適応されるのは去年の殺人からだ、と教えるが「時効は成立していない可能性もある。」と続け、「海外に行っていると時効のカウントは止るんですよ。」と聖也。亀屋の鶴田が5年以上海外にいれば時効はまだ成立していないことになる。
亀屋の鶴田が犯人であるとの話の流れに対し「天涯孤独でお客様の喜ぶ顔を見るのだけが生きがいだよ・・・これが亀屋の鶴田さんの口癖でした。」と五十嵐。そんな人が、人を殺すはずがない。まずは鶴田を探し出そうと立ち上がる聖也と涼介。
そんなやり取りをマジックミラーの向こう側から見つめる山内署長(伊東四朗)。
山内署長はこの件に関わるなと桃と五十嵐に命令する。
20年前の事件の時、署長は斉藤さん殺人事件の捜査本部長だったのだ・・・。